篠楽研の大谷です。
正直に言います。 吹場鳴蔵(ふけばなるぞー)を作っている私(大谷)自身は、篠笛で曲が一つも吹けません。
なんとか音が出せるだけ。 それが私の篠笛の腕です。
開発を始めて3年以上。 ふつう、ここまで関わっていれば、上達してもよさそうなものですが、私はずっと「最初の一音」のあたりにいます。
それでも、私が開発を続けられているのは、たぶんこの 「初心者の位置」 を保ち続けているからだと思っています。
鳴らない人の気持ちが、いまも分かるから。 うまく吹ける人にとっては「もう問題じゃない」ことが、入門者にとってはいちばんの壁。 その壁をぐっと低くする道具を作るためには、私自身が壁の前にいたほうがいいんです。
和田さんが熟練の奏者で、私が初心者の位置。 この役割分担が、たぶん吹場鳴蔵には必要だったんだと思います。